ピンバッジと缶バッジ(缶バッチ)の違いはどこにあるのか?
弊社では缶バッジと一緒にピンバッジも販売しています。同じバッジ類ですので同時にご注文いただくことも結構あります。どちらのキーワードも既に一般的であるのかと思いきや、ピンバッジと缶バッジの区別がお分かりになっていないお客様も結構いるため受注ミスになりかねない状況もありました。
例えば、本当は「缶バッチ」ご注文になられたいお客様から「ピンバッチの25ミリを注文したい」旨のご注文をいただいたことがありました。弊社としてはピンバッチの製作準備をして改めてお客様へ確認したところ、缶バッジの25ミリを製作したいということでした。ピンが付いているからピンバッチと理解していたということでした。
まだまだ両者の違いが分からないというお客様も多いということがわかりましたので今回は缶バッジとピンバッジの違いをご説明しようと思います。
缶バッジとピンバッジは形が違います
缶バッジとピンバッジは形が違います。缶バッジは形が予め決まっていて円形、四角形ハート型、星型などの形で製作することができます。ピンバッジの場合は形が決まっているもの(円形、四角形、三角形等)がありますが、自由に形をリクエストすることも可能です。ピンバッチは型を作ったり切削加工等して自分の好みの形を作り出すことができるので完全オリジナルになります。もちろんオリジナリティが高くなればなるほどコストも高くなりますが形を自由に作りたいというニーズもかなりあります。
ピンバッチと缶バッチは仕組みや使用方法が違います
缶バッジはフックピンや安全ピンが付いていてピン(針)をフックから外して、ピン(針)を縫うようにして衣服や帽子などに装着します。ピンバッジはピンバッチの本体からピンが垂直に伸びていてピンを衣服やバッグなどに刺すようにして装着します。
写真入れる
缶バッチの場合はピン先受け止め部が付いていますので、安全に素早くピンを納めることができます。対してピンバッジの場合はピンを垂直に刺したら、バタフライクラッチなどでピンに蓋をするようにしてピンをカバーします。ちなみにピンバッジの留め具には、「バタフライ(蝶)クラッチ」、「平ネジ」「タイタック」「USAタイタック」など実用性や見た目の豪華などによって種類が分かれています。
缶バッジは頻繁に取り外しすることが多いので安全ピンなどが便利ですね。また、ピンバッジの場合は社章などに使用されていて一度つけたらほとんど外すことがないのでバタフライクラッチやタイタックなどのように外れにくいものが合っています。
製造加工方法もピンバッチと缶バッチは違います
缶バッジとピンバッジは多種ある製造加工方法を選択することよってよりオリジナルなものを作ることができます。主な製造加工方法から違いを見てみましょう。
缶バッジの主な製造加工方法
<印刷加工方法>
- ブリキダイレクト印刷・・・平たい薄いスチール版に主にオフセット印刷で多面付けした状態で印刷してその後円形に型抜きしてそれを元に缶バッジマシンを使ってプレスして完成させます。特徴としてはシワが全くないことです。数万個~数十万個といった大量の製造に向いています。
- オフセット印刷・シルク印刷・・・色の正確性にこだわる方向けの印刷方法です。DICカラーやPANTONEといった色に忠実に合わせたい、キャラクターの色を忠実に近づけたいといったニーズに応えることができます。
- オンデマンド印刷・・・インクジェットプリンターやレーザープリンターなどを使って製作したい場合にこの方法を利用します。小ロットで作ったり、ロットの中で20種類、30種類といった多種類で製作したい場合などもこちらが向いています。
ピンバッジの主な製造加工方法
<凹凸を使った加工法>
- エッチング・・・エッチングとは薬品の化学反応によって表面を溶かす(腐食)加工法です。主に銅合金を使って着色はソフトエナメルによって加工します。エッチングは細やかなデザインも忠実に表現することができるので、細い線で構成されたイラストなど向いています。
- スタンププレス・・・元デザインに沿った凹凸の抜型を使って、平たいプレートに高圧力でプレスすることで掘りの深いデザインを作り出すことができます。ハンコの逆バージョンでデザインを出したい部分の版を凹ませて作ります。着色は七宝、疑似七宝、エナメルなどがありますが、金や銀のメッキなどで重厚感や高級感を出したりするこもと可能です。
<プリント加工法>
- オフセット印刷、シルク印刷・・・色の再現性を忠実に持たせることができます。DICカラーやPANTONEなどの色合わせに対応が可能です。
- オンデマンド印刷・・・インクジェットプリンターを使って印刷してその後、透明樹脂ドームを上から被せて加工します。20個という極小ロットでも製作が可能です。
同じバッジでもこんなに違うということがお分かりいただけましたでしょうか。弊社ではピンバッジはオンデマンド方式で20個から作成できますので、予算がないという方や極小ロットでバッチを製作したいという方にもおすすめさせていただいております。